2021年8月号 社長ハロー通信より

公開日:

更新日:2021/08/02

カテゴリー: ハロー通信 | 社長ハロー通信  タグ:  | | | |

社長の田嶋崇之です

オリンピックと夏休みの話

 いよいよオリンピックが始まり毎日熱戦が繰り広げられ日本チームはメダルラッシュに沸いています。直前まで、と言うか開会式当日までコロナをめぐる状況や式典の人事から、やるべきかどうかとか実際にやれるのかとか、すったもんだしましたが予想通りやる事になり、始まれば競技自体は盛り上がって、このままオリンピック自体はつつがなく進みそうな雰囲気です。ただ、まさかホントに緊急事態のさなかに開催することになり、さらに状況が悪化(これを書いているのが緊急事態宣言の地域が神奈川などに拡大される7月30日)していくとは思ってもいませんでした。何だか「緊急事態」の重みが薄れて、今後コロナ禍以外の緊急事態、激甚災害だとか他国が侵攻してきたなんて際に「自分たちくらい飲みに出かけちゃってもいいや」なんてなりそうで怖い気がします。タラレバの話になってしまいますが今回のオリンピックは1年延期ではなく2年延期すれば良かったと個人的には思っています。

 

 

 前回の東京オリンピックがその後、日本の成長を象徴する出来事の様にとらえられるように、今回のオリンピックも今の時代を象徴するような、または時代の転換点だったと言われるように、そのうちなると思いますが、それはまたこれから考えるとして、まずは今年の夏休みどうするか考えてみたいと思います。

 で、おすすめしたいのが「近所の廃線跡を行く」です。私たちの地域は小田原駅に新幹線・東海道線・小田急線・大雄山線・箱根登山線の鉄道5線が乗り入れ、さらに国府津から御殿場線が富士山方面に伸びるなど、鉄道路線がかなり充実したエリアです。日本の国自体が世界有数の鉄道国家ですが、それこそ前回のオリンピックで東海道新幹線が開通し、その後の高度経済成長期には日本の隅々まで鉄道が張り巡らされました。しかし無理がたたって存続できず廃線になる路線が各地に見られるようになり、今では各地の廃線跡をたどるのが一つのジャンルとして成立しています。動画配信サイトでそんなのを見るのが私も好きなのですが、この地域にも廃線跡がいくつかあります。

 最初にご紹介するのが御殿場線下曽我駅から酒匂川まで続く「砂利線跡」です。昔、酒匂川で砂利を採取して下曽我駅まで運んでいた路線で、酒匂川付近は木工団地になり下曽我駅付近には近年までセメント工場がありましたが今は住宅地に変わりました。今ではほとんどの区間が道路になり地図で見ても線路の線形がすぐにわかります。同じような「砂利線跡」は御殿場線松田駅からもあるのですが、こちらは線路跡に「松田さくら保育園」が建ったりして地図で見ても分かりづらいですが、現地へ行くと築堤が残っていたりして廃線の趣があります。

 御殿場線は元々東海道本線で第二次大戦中までは複線でしたが、戦時中の鉄の供出で単線となったので廃止された線路の跡がところどころに見受けられます。川を渡る橋の基部が複線用の作りだったり、山北町内には廃止されたトンネルや上りと下りの路線が完全に分けられた区間があったりして、昔と今の地図を見比べたり現地をたどると面白いです。

 小田急線には足柄駅からJTの工場跡地(イオンの出店予定地)まで引き込み線があって今では遊歩道になっています。

工場の引き込み線は東海道線鴨宮駅から印刷局にもあったそうで今はただの道路です。その印刷局付近、跨線橋のわきは以前、石油貯蔵施設があったり、クボタの工場にも引き込み線があったりしたようです。線路の北側に辛うじて貨物駅が残っていますが、今ではほとんどがコロナワールドの敷地となっています。このコロナの敷地内、巡礼街道のビバホーム付近から小八幡へ線路をくぐる途中に以前は踏切があって、貨物駅の敷地と東海道線をくぐる路線がありました。

ここまで書いたら紙面が尽きてきました。今はネットで古い地図を見ることができるので、以外な発見があって面白いです。実際に現地を歩いたり自転車で走ったりするのも興味深いです。続きはまたの機会に書きたいと思います。