2020年8月号 社長ハロー通信より

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社長の田嶋崇之です

 

夏休みの話

 8月になりました。これを書いている時点ではまだ7月で梅雨も明けておらず、日本全国異常気象で、日照不足が心配になる今日この頃です。今年は年末特番でこの1年を振り返るときには世界的な新型コロナの災禍もあり、なんだか暗くなってしまいそうです。しかし前を向いても後ろを向いても明日はやってくるので前向きに行きたいと思います。

 そうは言っても今年の夏休みは学校や幼稚園、保育園が休校・休園していた影響で例年よりも短いところが多く、子供達にはちょっとガッカリな夏休みになりそうです。しかもGoToトラベルキャンペーンが始まるのとほぼ同時に新型コロナ感染が拡大して、なんだか旅行に行く気も失せてきそうな今日この頃です。やはり今年は自宅やその周辺で夏休みを過ごす人が多いのではないでしょうか? 家で過ごす夏休みに何をするか考えたら、テレビを見たり、最近流行りのネットフリックスやアマゾンプライムなどの映像チャンネルを見たりして終わってしまいそうですが、有意義な過ごし方と言ったら読書かなと思います。

 読書だと私が中学生の頃にハマった本に「赤毛のアン」があります。男子中学生でも読んだら面白くてハマってしまい、シリーズを買いそろえてしまいました。全部そろえると10冊くらいになりアンが成長して大人になるまで続くのですが、多分小学生の頃にテレビアニメで見た物語を改めて本で読むことの面白さがあったのだと思います。あと中学生の頃にハマった本でミヒャエル・エンデの「はてしない物語」があります。これも当時、映画になっていましたが分厚い本を中学の友達から借りて何日もかけて読んだ記憶があります。

 

 

 休みの読書だと学校の宿題で読んだ本も記憶に残っています。中学だか高校だか忘れましたがカフカの「変身」を読まされて、当時は不条理で不快な内容に何でこんなものを読んで感想文書かなきゃいけないのかと思ったものです。しかし大人になると人間社会の不条理さを様々な場面で味わうことになり、これはこれで多感な時期に読んでおいて良かったと思います。あとはやはり梶井基次郎の「檸檬」も、読んだときは何だかモヤモヤしただけでしたが、ある程度大人になると、あれはまさに青春文学なんだと思うようになりました。夏休みの課題図書はちゃんと先生方が考えて、人生を生きる糧になるような本を選んでいたんだと思い知らされます。

 もっとも実際の夏休みの家での過ごし方は、読書をして有意義に過ごすよりも、お中元で届いたカルピスを飲みながら昼間から再放送のテレビアニメやドラマを見て無為に過ごした時間の方が長かった気がします。何より学校のプールが解放されて泳ぎに行ったり友達と外で遊んでいたりした時間が長かったと思います。私が小学生の頃は家から海パンにタオルをマントみたいに羽織っただけで普通に学校のプールへ行っていた気がしますが、今ではそんな子供見かけませんし、今年は特にいないんだろうと思います。

 子供の頃の夏休みの思い出は、どれだけ大人になっても覚えていて生きて行く糧になっていると思います。読書をしてワクワクしたりドキドキしたり、モヤモヤしたりヒリヒリしたり、太陽を浴びてジリジリしたり、カルピス飲んで扇風機にあたってマッタリしたり、こんな感覚をどんな状況下でも子供たちに味あわせてあげたいものです。