社長の田嶋崇之です
老後資金のお話
参議院選挙が終わり結果は、まぁこんなものかなと言うか、衆議院選挙と比べると参議院の選挙は盛り上がりに欠けてしまいます。政治のお話はまたの機会にして今月はお金のお話をします。選挙よりも関心が高い「老後2千万円問題」です。
話題になって1か月以上経つので今更かもしれませんが、ざっくりおさらいすると「定年退職後に90歳以降まで厚生年金だけで生活しようとすると、夫婦で2千万円足りなくなる」というものです。このモデルに当てはまる人ばかりではないので国民年金の人はもっと足りなくなるとか、2千万円でも足りなくて7千万円だとか、そもそも年金は年寄りが遊んで暮らすための制度ではないだとか、様々な見解が出てきました。元ネタで麻生大臣が受け取り拒否して話題になった金融庁の幻の報告書を見ると「つみたてNISA」と「iDeCo(個人型確定拠出年金)」の販促資料みたいで、この話題がこんなに炎上しなければ間違いなく証券会社の販促資料になっていたと思います。なので読むと自分もそろそろNISAとか始めなきゃ、と思わされます。いろいろな意味で「うまく出来ているな」と気付きます。
で、自分はどうかと言うと付き合いでいくつかの証券会社で投資信託をやっています。儲かっているのも損しているのもあって、付き合いでどれも最低口数の投資なので、儲かっても損しても大した金額じゃないです。ただ、月に1~2万円くらいまでなら普通に銀行の積立定期で良いかなとも思います。 そもそも月に2万円ずつ35歳から30年間積み立てても720万円と利子にしかなりません。それどころか子供の教育費などで貯蓄を取り崩している方もいると思います。実際がどうかよく分かりませんが、仕事柄お客様の年収や資産状況に接する私の肌感覚だと世の中の半分以上の人が、証券会社のパンフレットに出てくるような「豊かな老後をすごす夫婦」にはなれないんじゃないかと思ってしまいます。
では私を含め今の30~40代の老後がどんな感じになるかイメージすると「三丁目の夕日」みたいかなと思います。これじゃ時代が逆戻りですが「お金がないから買いたいものが買えなくても、心が豊かならそれで良いじゃないか」と言う風潮が出てくる気がします。現に物はあふれていて、不動産で言えば空き家問題など「あるもの使えば良いんじゃない」って気がしてきます。ただ、それが要因で家も車もアパレルもみんな売れなくなって、デフレスパイラルに陥っているのが問題で、新築の家を売る会社の社長がセールスレターで書く事じゃないとも思います。
いずれにせよ、お金は大事ですが、やっぱりもっと大事なのは健康かなと思います。お金のことが心配で健康を害して、それで病気になったら、あっという間に貯まったお金なんて無くなってしまいます。
家に関して補足すると、この先30年以上どこかに住むのなら、やっぱり耐震性も断熱性もない家よりも新築の方が安心ですよ。