2024年秋号 No.204 社長ハロー通信より

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田嶋崇之です

好きな音楽とかの話
 今から1年前のハロー通信の原稿を見たら「今年の夏はとても暑かったです」とか「今年の夏は異常でした」なんて書いてありました。それが今年は9月半ばになっても猛暑日が続き、いよいよ今まで異常気象だと思っていた事が普通な事になって来たのかな、なんて思ってしまいます。私は音楽鑑賞が好きで夏といえばだいたい「サマーソニック」とか夏フェスに行く事が多いですが、今後は夏の昼間のイベントはとても危険になると思います。今年はサマソニの夜イベント「ソニックマニア」にアンダーワールドが来日して、映画「トレインスポッティング」の頃からファンで、来日すればほぼ毎回ライブに行く事から、これに参戦してきました。夜でいくらか涼しく、しかも屋内で空調も効いていたので、だいぶ楽でした。アンダーワールド以外にもサカナクションとか普段あまり聴かないヒップホップですが「チーム友達」で有名な千葉雄喜とか出演していて、やっぱフェスはいろいろ聴けて良いなと思います。

 私の場合2001年頃に海外で過ごしていた事からテクノとかトランスが好きで今やかなりいい歳になりましたが好きなアーティストやDJが来日すれば聴きに出かけます。ただ周りを見渡してもオーディエンスの高齢化が進んでいて、あまり気にせず楽しめます。やっぱ一番好きなジャンルはエレクトロダンスミュージックなのかなと思いますが、あとは10代から20代の頃、90年代に音楽をよく聴くようになったので、その頃の音楽で渋谷系とか今でも飽きずに聴いています。フリッパーズギターやそこから分かれた小沢健二、コーネリアス、あとは小西康陽と野宮真貴のピチカートファイブなんて割と誰でも知ってるかと思っていたら、最近30歳くらいで「渋谷系音楽」というジャンル自体を知らない事を知り軽くショックを受けました。ただ私の20代からの友人が音楽活動をしていて、やっぱ渋谷系が好きで影響を受けて「ネオ渋谷系」と言われたりして頑張っているので応援してライブを聴きに行ったりします。ちなみに10月13日(日)に鴨宮の小田原姿麗人にてライブ予定で対バンが90年代に一世を風靡した川本真琴なので、どんな感じか今から楽しみです。

 最近は渋谷系に近い「シティポップ」が海外でも聴かれたり「ネオ渋谷系」がさらに派生して「アキバ系」と合わさって「アキシブ系」なんて言われたりして、この系統が見直されている気がします。今から30年くらい前の音楽や文化で当時はバブル経済末期から崩壊直後で私が社会に出たときは就職氷河期が始まっていましたが、まだ今のように「長い低迷を経て疲弊した社会」にはなっていませんでした。今のような「生きづらさ」とか社会の「格差」とか「分断」なんてものは言葉も概念もなく、就職できなきゃフリーターとか派遣で働く方が自由でカッコいいみたいな雰囲気で映画やドラマにもなってました。そんな時代の雰囲気が今の先の見えにくい世の中ではキラキラ輝いて見えるのかな、なんて思って聴いてます。フリーターや派遣の道を選んだ人はその後、痛い目にあって今に至りますが「経済も文化も90年代が一番よかった」で終わらないよう好きな音楽を聴きながら仕事も頑張ろうと思います。